このサイトでは「DSR理論」「BS-DSRフレーム」を使って社会のしくみを読み解いていきます。
構造俯瞰図とは何か?:「BSから見える世界/構造俯瞰図」
意味と価値の構造を、領域・構造・関係の視点から俯瞰する
DSR理論(Domain–Structure–Relation)は、
人が世界をどのように認識し、意味を見出し、価値を形成していくのかを、
領域・構造・関係という三つの視点から読み解く理論です。
この理論は、専門知識や個別分野の前提に依らず、俯瞰する姿勢(BEV)、DSRの三つの視点、
ストック/フローからなるBS構造、という最小限の道具だけを用いて、世界のさまざまな事象を
構造として捉え直します。
DSR理論本体では、意味がどのように生成され、それがいかにして価値となるかという、
意味と価値の成立過程を理論的に整理します。
その理論的枠組みを踏まえつつ、以降ではAGIとの関係や、資産・貨幣といった制度構造を対象に、
世界の仕組みや構造がどのように成り立っているのかを、DSR理論の視点から俯瞰していきます。
構造俯瞰図(Structure Atlas)は、この理論構築の過程で見えてきた構造を整理し、
DSR理論の現在地を示すための地図としてまとめたものです。
完成形を提示するものではなく、思考の更新とともに書き換えられていく参照点として、
現在の到達点を記録しています。
「DSR理論」とは―― 意味と価値が立ち上がる構造
DSR理論(Domain–Structure–Relation)は、人が世界をどのように認識し、
どのように意味を見出し、さらにその意味からどのように価値が生まれるかを、
領域・構造・関係という三つの視点から俯瞰する理論。
世界にあふれる「意味」や「価値」は、どのように生まれるのか。
DSR理論がその源泉を追って辿り着いたのは、「違い(差異)」。
「なんか違う」という感覚が、最初の一歩として意味を立ち上げる。
ならば、「意味」が「価値」になるのは、どのようなときか。
DSR理論が辿り着いたのは、「傾き(傾斜)」。
意味は差異から生まれる。差異は傾く。
差異が傾くと、意味は価値になる。
意味が方向性を持ち、傾くとき、
それは価値として働き始める。
そして、その傾きは固定されたものではない。
傾きは、人の意志によって変えられる。
傾きが変わると、意味が変わり、価値は変容する。
ときに、傾きは反転し、価値は逆転する。
意味と価値は、意志によって、変容を続ける。
「BS-DSRフレーム」は、意味と価値を、
領域・構造・関係の視点から俯瞰することで、
人が「何かを認識する」ときに起点となって駆動する、
「差異」「傾斜」「意志」の存在を浮かび上がらせる。

※ DSR理論・構成
第Ⅰ章 DSR理論とは
第Ⅱ章 意味の本質
第Ⅲ章 価値の本質(構築中)
※投稿済関連記事
世界の見方を変える三つの視点
バランスシートの基本構造
バランスシートの二層構造――ストックと虚構
BS三層フレーム―― 対象・構造・関係から読み解く
AGIの境界線――意味の源泉から見える「人の五感」の構造
DSR理論/BS-DSRフレームは、多様な分野に応用可能。
では、「AGIの領域」とは、どのようなものだろうか。
AGIには、できることと、できないことがあるのか。
あるとすれば、それはどのように定義できるのか。
その構造を、DSR理論の視点から俯瞰してみる。
DSR理論が定義する意味の現れ方――外発的認識と内発的認識――を
思考実験を通して掘り下げていくと、外発的認識はさらに、
非言語五感による認識と、言語による認識とに分かれることが見えてくる。
そして、これらを究極までたどっていくと、すべての意味は、最終的に
人の非言語五感による認識を源泉としていることが明らかになる。
この構造を、AGIの領域に当てはめて俯瞰してみると、
「AGIにはできないこと」が浮かび上がる。
それは、非言語五感による認識が、
AGIの領域には含まれていない、という点である。
DSR理論によって見えてくるこれらの構造――
すべての意味は非言語五感を究極源泉とすること、
そして、AGIの領域には非言語五感による認識が含まれないこと――は、
今後ますます人の在り方に影響を与えるであろうAGIという存在を、
人はどのように位置づけ、どのように扱うのかという問いに対して、
新たな議論の入り口を与える。
資産の本質・貨幣の本質
DSR理論体系の着想を得る以前に投稿を始めた、「資産の本質」「貨幣の本質」に関連する以下の記事については、今後DSR理論に沿った形で更新・アップデートしていく予定。
※投稿済関連記事
『自分に請求する権利』を資産化するとは?
ゼロから資産を生み出すしくみとは
『発行』と『供給』の違いを明確にする
貨幣の本質を捉える4つの視点
構造分析(1)資産の生成 ―― ストックとフローのはじまり
構造分析(2)資産の構造 ―― ストックとフローのかたち
構造分析(3)剰余の出現 ―― Part-1 剰余の生成
構造分析(3) 剰余の出現 — Part 2:剰余の源泉
構造分析(4)資産の連鎖と変容ーストックとフローのつながりとうつろい(改訂版)


BS-DSRフレームで今後多様な分野(政府・市場など)を読み解いていく予定
