Skip to content
Menu
馬の骨でも考える/Even a Nobody Thinks…
  • ホーム
  • All Posts (すべての記事)
    • 最新記事一覧
    • English Articles
    • Structure Atlas――DSR理論で世界を俯瞰する
      • 序章 著者の立ち位置
      • 全体構成(目次)
      • Part I ―― DSR理論(理論編)
        • 第Ⅰ章 DSR理論とは
        • 第Ⅱ章 意味の本質
        • 第Ⅲ章 価値の本質
        • 第Ⅳ章 AGIの境界線
      • Part II ―― DSR理論による構造分析(応用編)
        • 第Ⅴ章 資産の本質
          • 資産の大循環構造
          • 剰余の出現
          • 剰余の増殖
            • 変動から変容へ――資産変容の発展モデル
          • 剰余の本質
        • 第Ⅵ章 貨幣の本質
        • 第Ⅶ章 政府の本質
        • 第Ⅷ章 市場の本質
        •  第Ⅸ章~ BS-DSRフレームで読み解く多様な事象
      • Annex A——DSR理論 基本概念辞典
      • Annex B——補遺・補足
    • 初期投稿・過去アーカイブ
      • プロフィール
      • プロローグ
      • 3つのキーワード
      • BS x 貨幣(~250313)
      • 世界を読み解く三つの視点(~250818)
        • 全体構成(~251031)
        • 世界を読み解く三つの視点(~250818)
        • BSの基本構造
          • 資産構造のビジュアルガイド
        • BSで俯瞰する世界
  • このサイトについて
    • 著者プロフィール
  • お問い合わせ
    • プライバシーポリシー
  • English/EN
馬の骨でも考える/Even a Nobody Thinks…

第Ⅰ章 DSR理論とは(アウトライン)

Posted on 2026-02-042026-02-04

DSR理論の「パートⅠDSR理論(理論編)・第Ⅰ章DSR理論とは」、では、DSR理論がどのようにして見えてきたのか、そしてDSR理論とは何かを、全体像としてそのアウトラインを概説する。

1.DSR理論の源泉——「三つの視点」と「BS視点」

  DSR理論は、「三つの視点」と「BS視点」を起点として、次第にその骨格が見えてきた。

 1) 三つの視点
  社会の様々な事象を俯瞰するにあたり、以下の著作に見られる三つのキーワードが有効な
  道標になる
  1.1) 虚構————「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ)
     虚構とは、実際には物理的に存在しないものを、想像力によって共有された物語として
     成立させる枠組みであり、それによって社会的な協力や社会構造が可能になる。
  1.2) 領域————「なぜ世界は存在しないのか」(マルクス・ガブリエル)
     ガブリエルは、存在とは常に何らかの「意味の領域(field of sense)」の中で
     成立するものであり、「すべてを含む唯一の世界」という全体は成立しないと主張する。
     世界とは単一の統一体ではなく、多様な領域が並存するものとして捉えられる。
  1.3) 関係————「世界は関係でできている」(カルロ・ロベッリ)
     ロベッリの関係量子力学では、物理系の状態はそれ単体で絶対的に定まるのではなく、
     他の物理系との相互作用や情報関係としてのみ記述される。この視点は物理学に
     限られず、世界を「物」ではなく「関係」の網の目として捉える考え方を示唆しており、
     意味や情報もまた関係の中で成立する相対的な構造として理解される。
 2) BS視点(BSの基本構造)
   経済・会計分野で資産・貨幣を俯瞰する際に一般的に利用されているバランスシート(BS)は、
   以下の基本構造を有している。
  2.1) 借方/貸方の二側面構造————資産の状態/資産の出所
     借方/貸方は常にバランスし、資産の状態/資産の出所、と読み替える
     ことが可能。
  2.2) 貸方の二層構造————負債/純資産=外発/内発
     貸方(資産の出所)は負債/純資産の二層構造であり、他人もの/自分のもの、
     あるいは、外発/内発、と読み替えることが可能。
  2.3) ストック/フロー構造(SF構造)
     BSに計上される科目はストック項目/フロー項目に大別され、ストック/フロー構造
     (SF構造)を形成する。ストック構造は自立構造、フロー構造は依存構造、と
     読み替えることが可能。

2.三つの視点から「DSR」へ

  社会現象を俯瞰して捉える際に、三つの視点を重ね合わせて見ていくと、
  それらは次第に、事象を整理する共通の枠組み——DSR——へと
  収束していくことが見えてきた。

 1) 虚構から認識へ
  虚構(想像力で生成された物語)を集団で共有し、大規模に協力して行動すると、様々な
  社会現象・事象が具体的に表れてくる。どんな虚構をどう信じて共有するか、あるいは
  信じないかで人の行動パターンは大きく変容する。人が想像力で生成した物語を他の人が
  どう受け入れるか、拒絶するかという問題は、人がそれをどう”認識”するか、
  という問題に抽象化することが可能。
 2) 認識から構造へ
  認識は資産分析の基準としても機能する。すなわち、その資産の価値を人はどう
  認識するのか、という判断基準がでてくる。資産は、その価値が人の認識に
  依存しない資産(実存資産)と、依存する資産(認識資産)とに大別することが可能。
  実存資産と認識資産の違いは、その構造的な特性として表すことができる。すなわち、
  実存資産は土地、有形固定資産の様に、価値が認識に依存しない構造(ストック構造)、
  認識資産は債権・株式の様に、価値が認識に依存する構造(フロー構造)
  と言える。
  資産は、その価値が認識(虚構)に依存しているか(フロー資産)、依存しておらず
  自立しているか(ストック資産)により、違った構造特性を持っていることがわかる。
   (実存資産・認識資産の詳細は、第Ⅲ章 価値の本質 で詳述)
 3) 三つの視点から「DSR」へ
  虚構か否か、すなわち認識に依存して成立しているのかどうかを見極めようとすると、
  その違いは構造の違いとして現れる。すると結果的に、三つの視点(虚構・領域・関係)は、
   「何の領域(Domain)か」
   「どのような構造(Structure)か」
   「どのような関係(Relation)か」
  として整理され、俯瞰する事象のDSR(領域・構造・関係)は何か、
  という共通の問いに帰着する。 

3.DSR(三つの視点)とBS視点の合流——BS-DSRフレームの立ち上がり

貨幣とは何か、そして貨幣の源泉である資産の本質とは何か。
この問いを三つの視点から俯瞰していく過程で、DSR、すなわち、
何の領域か、どのような構造か、どのような関係か
という切り口が浮かび上がってきた。

この俯瞰のための経済・会計的なツールとして、BS(バランスシート)を用いていた。

その探求を繰り返しているうちに、三つの視点から浮かび上がったDSRという切り口が、BS視点(BS基本構造)と自然に重なり合うことが見えてきた。

こうして、三つの視点(DSR)とBS視点が合流し、「BS-DSRフレーム」が立ち上がった。
BS-DSRフレームは、BS基本構造を当てはめ、対象のDSRを明確に捉えることを可能にする。

 1) 領域(D):何の領域か・誰の領域か=何のBSか・誰のBSか
  すなわち、どの範囲を一つのBSとして成立させて捉えるかという問題であり、
  単体・相対・集合体といった成立の範囲の違いとして現れる。
 2) 構造(S):対象(客体)はどのような性質とあり方をもって現れているか
        =BS内の対象領域・構成要素はどのような構造特性として現れるか
  すなわち、当該領域の内部において、対象がどのような構造特性として
  現れているかであり、次のような構造として現れる。
   2.1) BS全体構造:借方/貸方—現象(客体)/源泉(出所)
   2.2) 貸方(源泉)の内部構造:負債/純資産—外発/内発—他人のもの/自分のもの
   2.3) BS内部の要素構造:ストック構造(自立構造)/フロー構造(依存構造)
 3) 関係(R):依存関係において、誰の、何に、依存するか
  すなわち、当該領域および構造のもとで、対象がどの対象とどのような依存関係を
  結んでいるかとして現れる。

4.BS-DSRフレームからDSR理論へ

  BS-DSRフレームを用いて資産・貨幣の探求を進めていく過程の中で、その源泉は、
  貨幣→資産→価値→意味という経路を遡って捉えられることが見えてきた。
  そして、意味の源泉、すなわち資産・貨幣の究極源泉は「関係」である、
  という仮説——DSR理論——が立ち上がった。(詳細は「第Ⅱ章意味の本質」で論考)

 1) BS-DSRフレームによる貨幣・資産の深堀り
   BS-DSRフレームの当初のターゲットは貨幣、貨幣とは何か?、貨幣はどこから来るのか?
   であり、BS-DSRフレームで俯瞰した。その過程で、貨幣の源泉としての資産に視点が遡った。
 2) 資産から価値へ
   資産をBS-DSRフレームで俯瞰し、資産とは何かを見ている過程で、資産の価値とは何か、
   価値はどこから来るか、に視点が遡った。
 3) 価値から意味へ
   価値をBS-DSRフレームで俯瞰し、価値とは何かを見ている過程で、価値の意味とは何か、
   意味はどこから来るか、に視点が遡った。
 4) 意味の源泉
   意味をBS-DSRフレームで俯瞰し、意味とは何かをさらに探求した結果、辿り着いたのは
   意味の源泉は、関係、であった。DSR(のR)に回収されることになった。
 5) 仮説:貨幣の源泉
   貨幣をBS-DSRフレームで俯瞰して究極源泉を辿った結果、上記の通り、
   それは関係に辿り着いた。   (詳細は「第Ⅵ章貨幣の本質」 において論考)

5.DSR理論・BS-DSRフレームの意義

  上記の経緯で立ち上がったDSR理論およびBS-DSRフレームの意義は、
  以下の点にまとめられる。
 
 1) 資産・貨幣の究極源泉及びその発展モデルを提示
  DSR理論が、資産・貨幣の究極源泉が関係であること、およびその経路構造・発展モデルを、
  仮説として提示した点。
 2) BS基本構造を理論化したBS-DSRフレームを提示
  BSは世界で広く実務に用いられてきたが、その背後にある構造原理は必ずしも明示的に
  言語化・理論化されてきたわけではなかった。
  BS-DSRフレームは、この構造原理を抽出・整理し、理論的な枠組みとして提示した点。
 3) 多様な事象を捉えるユニバーサルフレームとしての可能性を示唆
  DSR理論とBS-DSRフレームが、経済・会計分野を超えた多様な対象にBS構造を
  適用することで、領域・構造・関係という切り口からその本質を明らかにできる
  可能性を示唆した点。

6.DSR理論の全体構成

  DSR理論の全体構成は以下の通りである。

  Part Ⅰ:理論編——意味の源泉とその生成・形成・変容モデル

   第Ⅰ章:DSR理論とは (本稿)
    DSR理論・BS-DSRフレームがどのように現れてきたか、およびその概要

   第Ⅱ章:意味の本質

    原初認識を俯瞰し、意味とは何か、意味の源泉とは何かを探求する

   第Ⅲ章:価値の本質
    意味の形成構造を俯瞰し、意味が価値に変容する構造、価値の本質を探究する

   第Ⅳ章:AGIの境界線
    意味・価値の形成構造、および認識の二つの源泉——外発・内発——の違いから、
    AGIの可能性と限界を俯瞰する

  Part Ⅱ:応用編——DSR理論・BS-DSRフレームから多様な事象の本質を探究する

   第Ⅴ章:資産の本質
    価値の保持形態としての資産を俯瞰し、その価値構造、生成・変容構造を探求する

   第Ⅵ章:貨幣の本質
    資産の一形態としての貨幣を俯瞰し、その価値構造、生成・変容構造、そして
    貨幣の源泉とはなにか、を探求する

   第Ⅶ章:政府の本質——貨幣の視点から
    貨幣の本質を俯瞰し、その発行者たる統合政府の本質を探究する

   第Ⅷ章:市場の本質
    市場をBS-DSRフレームで俯瞰し、貨幣が市場でどのように機能しているかを探求する

   第Ⅸ章以降~:BS-DSRフレームで読み解く多様な事象

    既存の事象(理論・制度・概念等)について、既存の視点からは十分に見えていなかった
    構造が明らかになりうるもの対象に、DSR理論・BS-DSRフレームを用いて俯瞰し、
    その本質を探究する。


以上が、DSR理論およびBS-DSRフレームの全体像である。
以下に、第Ⅰ章の詳細構成を示す。

Annex——第Ⅰ章詳細構成

1.三つの視点からDSR理論へ
2.虚構から認識へ

3.認識から意味へ
4.意味からバランスへ

5.BS(バランスシート)視点の導入
6.DSR理論とは何か
7.BS-DSRフレームの導入
8.DSR理論とその具体実装(BS-DSRフレーム)の意義
9.多様な事象を捉えるユニバーサルフレーム


1.三つの視点からDSR理論へ

  1) 世界を読み解く三つの視点
   1.1) 虚構___ユヴァル・ノア・ハラリ
   1.2) 領域___マルクス・ガブリエル
   1.3) 関係___カルロ・ロベッリ

  2) 三つの視点からBS-DSRフレームへ
  3) DSR理論構築の道筋(経緯)
   3.1) BS-DSRフレームで貨幣とはなにかを追う
   3.2) 貨幣の源泉を追うには資産の俯瞰が必要
   3.3) 資産を俯瞰すると価値が現れる
   3.4) 価値を俯瞰すると価値の源泉としての意味が見える
   3.5) BS-DSRフレーム→貨幣の探求→資産→価値→意味→DSR理論全体構築、と深化してきた
  4) DSR理論の射程
   4.1) 特定分野の理論ではなく対象を〈領域・構造・関係〉の三層で読み解く抽象フレーム
   4.2) 経済・社会・自然現象等を同一の構造語で俯瞰する手法を提示
   4.3) DSR理論体系の構成
     序章 著者の立ち位置――専門的知識に寄らずシンプルに事象を読み解く
     第Ⅰ章 DSR理論とは(本章)――三つの視点とBS視点から、BS-DSRフレームの導入へ
     第Ⅱ章 意味の本質――—「意味」のはじまりは、「関係」の立ち上がり
     第Ⅲ章 価値の本質――—「意味」から「価値」へ(予定)
     第Ⅳ章 AGIの境界線――内発認識・言語認識が分ける人/動物/植物/AGIの境界線(予定)
   4.4) DSR理論で俯瞰する射程
     第Ⅴ章 資産の本質/第Ⅵ章 貨幣の本質 ―― DSR理論構築の当初の目的(予定)
     第Ⅶ章以降 多様な分野へ展開(予定)

2.虚構から認識へ

  1) ハラリの「虚構」=人だけが持つ「言語認識する力」
   1.1) 「虚構」は「嘘」か?=「虚構」という単語の「意味」
   1.2) 「虚構」は実現できる――虚構は意味の認識、意味は現実になる
  2) 認識=視点が何かを客体としてとらえること

  3) 認識以前――自然現象・物理特性<ゆらぎ>の存在
   ――認識がまだ立ち上がっていない段階において、区別されないゆらぎが雑多に現れている
   ――そこでは、主体も客体も、関係も、まだあらわれていない
  4) 原初認識の発現=原初対応の認識――「なにかがある」Something is there
   4.1) 「なにもない」と「なにかがある」の境界線
   4.2) 「なにかがある」は、「何かがあると認識する」
   4.3) 認識の最低条件=「認識する主体」と「認識される客体」の併存=主体ー客体の対応
     ――主体=認識視点/客体=認識対象
   4.4) 原初認識=原初対応<主体ー客体>の認識=主体認識(客体認識)=自己認識
     ――主体と客体の対応=「何かを認識する自分がいる」=「自分がいる」

3.認識から意味へ

 1) 「なにかがある」は、意味か?
   1.1) 「原初認識」は主体と客体の立ち上げ
   1.2) 主体=認識視点/客体=認識対象
   1.3) 客体にへだたりがない、単一のとき、何かを認識できるか?
     ―― 思考実験:黄色だけの世界で見えるものは何か
        →他の色がないと、黄色が黄色であることを認識できない
   1.4) 「なにか」は「他のなにか」がないと認識できない
  2) 意味がたちあがる条件――他者との対比
   2.1) 「何か」の説明は、「他の何か」を求める
   2.2) 「意味」は「対比」を求める
   2.3) 「対比」は何かと他の何かの「へだたり」を求める
   2.4) 「へだたり」は、何かと他の何かの「関係/バランス」を立ち上げる
  3) 意味の源泉=「へだたりがある」――「関係/バランス」の立ち上げ
   3.1) 「へだたり」があって初めて対比が立ち上がる
   3.2) へだたりの両側の対比=「関係/バランス」の立ち上げ
   3.3) 意味は「へだたり」からその両側の「違い」としてあらわれる
  4) 意味生成プロセス――意味の現れ方
   P0 認識以前――「ゆらぎ」の存在
   P1 原初認識の発現=原初「対応」の認識――「なにかがある」
     ――主体認識(客体認識)
     ――自己認識
   P2 意味の源泉の発現=原初「関係」の発現――「へだたりがある」
     ――意味生成の前提となる「関係」の立ち上げ
     ――関係は発生したが、いまだ傾いておらず、方向性も生じていない
     ――意味の源泉があらわれただけで、意味自体はあらわれていない
   P3 漠然とした意味の認識=開いた「境界」の発現=「差異」の発現――「なにかが違う」
     ――意味の源泉=へだたり/関係が傾きだす
     ――境界線はあるが開いている――発散している
     ――開いた境界線の両側がなにか違う
     ――違いはあるが発散しており収束しないので、違いがはっきりしない
     ――意味が漠然としている
   P4 はっきりした意味の認識
     =「境界」の閉包=「関係」の成立=「領域」の発現
     ――内側が閉じ、内側/外側が区別され内側の範囲が確定する
     ――範囲が確定したので、内側の発散が収束する
     ――「閉じた内側」と「開いた外側」の「関係」が構築される
     ――内側・外側の関係が、内側を領域として明確に浮かび上がらせる
     ――領域とそれを支える関係が意味構造を形成し、意味が成立する

   <P2~P4 意味「構造」の形成>

   PC 意味構造の「変容」:「境界」「差異」の再発現――2つの類型
     1) 「閉包領域の開放・発散→既存の意味の変容」
       閉包した境界・領域が、外圧や内部変容などによって変容圧力が高まると、
       閉じた境界が「開放」され、再び発散し、形を変えて閉包することで、
       既存の意味はあらたな意味へと変容する。     
     2) 「既存意味構造内外での新境界発現→新領域発現→あらたな意味の発現」
       既存意味構造の内外に存在するゆらぎに新境界が発現し、最終的に、
      あらたな意味構造が立ち上がる       

4.意味からバランスへ

  1) 原初認識=原初対応(主体/客体)――主体と客体のバランス
  2) 意味の源泉=「へだたり」――へだたりの両側のバランス
  3) 「意味」は「BS=バランスシート」を求める

5.BS(バランスシート)視点の導入

  1) 認識の作用空間としてのバランスシート(BS)
  2) BSの基本構造①:借方/貸方の二極構造――資産の現象/資産の源泉
  3) BSの基本構造②:貸方の二層構造――内発/外発のゼロサム関係

  4) BSの基本構造③:SF構造(ストック/フロー)
  5) 「三つの視点」が「BS基本構造」と相性が良い理由
    5.1) 「虚構=認識」:SF構造③は「認識」の有無で区分
    5.2) 「領域」:借方/貸方①、内発/外発②、単体/連結など「領域」が明確
    5.3) 「関係」:借方ー貸方①、権利ー義務③、出資ー資本③など扱う関係が多様

6.DSR理論とは何か

  1) 「三つの視点」と「BS基本構造」の融合
    1.1) 「三つの視点」から「DSR三層 = 領域・構造・関係」へ
      1.1.1) 三つの視点とBS基本構造の親和性
         ――虚構→認識→SF構造
         ――領域→貸方借方領域・内発外発領域・SF領域
         ――関係→SF構造(ストック=自立関係/フロー=依存関係)
      1.1.2) 三つの視点からDSR3層(領域・構造・関係)へ      
    1.2) 「DSR3層」を「BS」で記述する
      1.2.1) 「領域(Domain)」  :何の領域か/領域の主体は誰か
      1.2.2) 「構造(Structure)」 :対象の意味は(存在・認識/自立・依存)
      1.2.3) 「関係(Relation)」  :対象は関係を持つか/誰とどんな関係か
    1.3) 「DSRループ」――領域・構造・関係の循環構造
      1.3.1) 領域が構造を生む
      1.3.2) 構造が関係を生む
      1.3.3) 関係が新たな領域を生む → 再帰的循環
 
  2) DSR理論とは
     ・BS-DSRフレーム(後述)を使い、対象を「領域・構造・関係」で
      記述することで、対象の「本質」を明らかにする理論
    2.1) 「領域」:対象が成立し関係が形成される枠組みとなる意味空間。
         領域の内側/外側を区分する。内側に構造・関係を内包する。
    2.2) 「構造」:領域内での対象と関係の配置、それが形成する相互作用のパターンを
         まとめた枠組み。構造領域の内側に領域・関係を内包する。
    2.3) 「関係」:領域内で複数の対象が相互に影響を及ぼす作用の構造、及び、
         当該領域と当該領域内の対象が、他領域と他領域内の対象と
         相互に影響を及ぼす作用の構造。
         関係領域の内側に領域・構造を内包する。

7.BS-DSRフレームの導入

  1) BS-DSRフレーム(BS-DSR Framework)
     ・DSR理論を実践するため、BS基本構造を使い、対象を分析するフレームワーク
    1.1) 領域:
      1.1.1) 何のBSか
      1.1.2) 誰のBSか:単体/相対/集合体
    1.2) 構造:
      1.2.1) 現象/源泉(借方/貸方):現れている現象と、その源泉は
      1.2.2) 内発/外発:源泉は内発(自分)か、外発(他者)か
      1.2.3) SF構造:現象/源泉はストック構造(自立)か、フロー構造(依存)か
    1.3) 関係:
      1.3.1) 自立か、依存か
      1.3.2) 依存の場合
          1.3.2.1) 自己成果依存
          1.3.2.2) 他者義務依存
          1.3.2.3) 他者成果依存
          1.3.2.4) 他者協力依存
  2) 抽象構造原理(DSR理論)と原理の具体実装(BS-DSRフレーム)
    2.1) DSR理論:領域・構造・関係の三層であらゆる対象を記述する理論。
         世界の構造を抽象化した原理
    2.2) BS-DSRフレーム:
      2.2.1) BSは世界で最も構造が可視化されている実装物のひとつ
      2.2.2) BSの特徴
          2.2.2.1) 領域が明確:単体/相対/連結
          2.2.2.2) 構造が明確:借方/貸方=現象/源泉、外発/内発、SF構造
          2.2.2.3) 関係が明確:債権/債務、出資/資本、権利/義務、等
    2.3) DSR理論とBS-DSRフレームの関係:<抽象構造→具体実装>の階層構造

8.DSR理論とその具体実装(BS-DSRフレーム)の意義

  1) BSに内在する構造原理を抽出し、経済分野を超えて一般化した抽象理論
   ・DSR理論は、BSに内在する構造原理を抽出し、それを経済分野を超えて多様な事象に
    適用できる抽象理論として一般化したもの。
  2) BSで長く使われてきたが言語化されてこなかった原理を提示
   ・BSは昔から世界で広く実務で使われてきたが、その背後の構造原理は
    明示的に言語化されてこなかった。DSR理論はその構造原理を抽出し、
    理論的枠組みとして提示するもの。
  3) 世界の事象を「領域・構造・関係」で読み解く普遍的フレーム
   ・DSR理論とその具体実装であるBS-DSRフレームは、世界のあらゆる事象を
    ”領域・構造・関係”の三層から読み解き、その本質を可視化するための方法論。
   ・DSR理論とは、BS-DSRフレームを前提として、意味・価値・資産・貨幣や
    社会の制度・構造などを俯瞰する理論的枠組み

9.多様な事象を捉えるユニバーサルフレーム

  1) DSR理論の射程
   ――特定分野の理論ではなく対象を〈領域・構造・関係〉の三層で読み解く抽象フレーム
   ――経済・社会・認識・自然現象を同一の構造語で俯瞰することを可能にする
   ――DSR理論の構成
     第Ⅰ章 DSR理論とは――三つの視点とBS視点から、BS-DSRフレームの導入へ
     第Ⅱ章 意味の本質――—「意味」のはじまりは、「関係」の立ち上がり
     第Ⅲ章 価値の本質――—「意味」から「価値」へ(予定)
     第Ⅳ章 AGIの境界線――「五感」が分ける、人・動物・AGIの境界線(予定)
  2) DSR理論で読み解く分野(予定)
   ――第Ⅴ章 資産の本質
   ――第Ⅵ章 貨幣の本質
   ――第Ⅶ章 政府の本質――貨幣の視点から
   ――第Ⅷ章 市場の本質
   ――第Ⅸ章以降 BS-DSRフレームで読み解く多様な事象
  3) DSR理論による自然科学(物理学)・認識論・AGIへの再記述(展望)
   ――既存理論・概念を置き換えるのではなく、DSR(領域・構造・関係)によって
     構造的に捉え直す可能性
   3.1) 量子論における波動/粒子の二重性
     ―物理学では、量子的存在が波としても粒子としても振る舞う二重性を記述する
     ―DSR理論では、波動は関係が開いたまま展開している状態として、粒子は関係が
      閉じて構造として現れた状態として捉えられる可能性
   3.2) 量子力学における観測問題
     ―物理学では、観測が行われる前には結果が確定していないのに、観測が起こると
      結果が確定するのはなぜか、という問題として扱われる
     ―DSR理論では、観測を「開いた関係を閉じ、構造として安定化させる作用」として
      再記述できる可能性
   3.3) プランク長
     ―物理学では、古典的な時空の見取り図が破綻しうる根本的な長さスケールとして
      語られることが多い
     ―DSR理論では、関係を意味のある形でこれ以上開閉できず、差異が成立しうる最小の
      刻みとして解釈できる可能性
   3.4) ハイゼンベルグの不確定性原理
     ―物理学では、ある種の物理量の組が同時には任意の精度で指定できないという限界
      として定式化されることが多い
     ―DSR理論では、関係の「閉じ方」にトレードオフがあることを示唆するものとして
      捉えられる可能性(ある関係を強く閉じようとすると、別の関係がより開いたまま
      残りやすい)
   3.5) ゼノンのパラドックス(無限背進・無限分割・無限接近)
     ―運動と到達に関わる古典的なパラドックス群
     ―DSR理論では、影響や到達の関係が開いたままで完全には閉じない限り、
      「まだ途中」という状態が無限に続く現れとして理解できる可能性
   3.6) 他世界解釈(量子力学)
     ―物理学では、あらゆる可能な結果が分岐した世界の中でそれぞれ実現される、という
      解釈として説明される
     ―DSR理論では、領域をまたいだ関係配置が無限に分岐していくことの現れとして
      理解できる可能性
   3.7) 認識論・AGIへの含意(構造的示唆)
     ―現在の議論における中心的な問いの一つは、真に内発的な認識がどのような構造条件
      のもとで成立するのか、という点にある
     ―多くの見方では、内発的認識の究極源泉が外部環境との相互作用にあるとすれば、
      意味生成は必ずしも人間固有とは限らない
     ―同時に、感覚入力(五感)や環境との相互作用を欠いた主体が、人間と同型の
      意味生成循環に入れるかどうかは、依然として未解決の問いである
     ―DSR理論では、AGIにおける内発的認識・身体性・感覚入力の位置づけに関わる
      認識論的問いに、構造的なアプローチを与えうる


参考:馬の骨でも考える/Even a Nobody Thinks…

Part I ―― DSR理論(理論編)
第Ⅰ章 DSR理論とは

最近の投稿

  • 第Ⅰ章 DSR理論とは(アウトライン)
  • 「DSR理論」の立ち上がり
  • BSから見える世界/構造俯瞰図
  • 構造分析(4)資産の連鎖と変容ーストックとフローのつながりとうつろい(改訂版)
  • 構造分析(4)資産の連鎖と変容ーストックとフローのつながりとうつろい

アーカイブ

  • 2026年2月
  • 2026年1月
  • 2025年10月
  • 2025年8月
  • 2025年6月
  • 2025年4月
  • 2025年3月
  • 2025年2月
  • 2024年12月
  • 2024年11月
  • 2024年10月
  • 2024年9月
  • 2024年8月
  • 2024年7月
  • 2024年6月
  • 2024年5月
  • 2024年4月
  • 2023年11月
  • 2023年8月
  • 2023年4月
  • 2023年3月
  • 2023年2月
  • 2022年12月
  • 2022年10月
  • 2022年9月
  • 2022年8月
  • 2022年7月
  • 2022年6月
  • 2022年5月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ
にほんブログ村

社会・経済ニュースランキング
馬の骨でも考える - にほんブログ村
©2026 馬の骨でも考える/Even a Nobody Thinks… | Powered by SuperbThemes