=地球の日常に対して『科学的に考え確率を重視する』姿勢=
<目次(16)> ・世界中で止まらない異常気象 ・昭和の時代とは明らかに違う世界の気候 ・人にとっての『異常』も、地球にとっては『日常』 ・地球の日常に対して『科学的に考え確率を重視する』姿勢
こんにちは。柳原孝太郎です。
今日現在、台風8号が関東地方の東の海上を北寄りに進み明日未明に東北地方の東岸に上陸する可能性があり注意が呼びかけられています。近づく暴風雨の危険は、今月初めに熱海市で起きた線状降水帯発生による豪雨での土石流災害を脳裏に呼び起こします。
世界中で止まらない異常気象
日本でもここ数年、毎年の様に台風・線状降水帯による豪雨被害が発生していますが、日本だけでなく世界各地で異常気象のニュースが後を絶ちません。
東京新聞 米西部の山火事が拡大、煙は東海岸に到達 米メディア「新たな異常気象を生み出している」と警鐘 2021年7月24日 21時17分 https://www.tokyo-np.co.jp/article/118939
ヤフーニュース/NHK WORLD 「北米大熱波」カナダで46度、国内最高気温の記録が破られる 森さやか気象アンカー、気象予報士 6/28(月) 13:14 https://news.yahoo.co.jp/byline/morisayaka/20210628-00245203
CNN 欧州西部の豪雨、死者120人超に ドイツの一部で壊滅的被害 2021.07.17 Sat posted at 09:30 JST https://www.cnn.co.jp/world/35174046.html
中日新聞 中国豪雨、120万人被災 河南省「1000年に一度」冠水被害 2021年7月22日 05時00分 (7月22日 05時01分更新) https://www.chunichi.co.jp/article/295623
北半球で軒並み高温・豪雨が発生しており、この原因は偏西風の蛇行といわれていますが、地球温暖化との関連性は不明の様です。
昭和の時代とは明らかに違う世界の気候
ここ数年の日本の気象災害のニュースを見ていると、当方が子供の頃、昭和の時代と比べて明らかに気候変動が起きているとしか思えないような異常気象が頻発しています。
昭和の時代は台風は毎年来るとしても多数の死者を出すような大災害を引き起こす豪雨が発生するのは何年かに一回かどうかという程度でした。あまり来ないものが何年かに一回やって来るのでまさに『異常気象』と呼べるものでした。
それがここ数年、台風・線状降水帯による水害は毎年恒例の様になっています。
特に線状降水帯はここ数年は時期まで毎年7月頭に集中しており、大変残念ですが死者を発生させる大規模災害が発生しています。ここまで毎年頻発すると、もはや「異常」と呼べる代物では無く、毎年恒例の「日常」風景になりつつあります。
このような気候変動は地球温暖化の影響もあるのではないかと言われています。
気象庁/気候・異常気象について(異常気象の定義・地球温暖化との関係など) https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq19.html
人にとっての『異常』も、地球にとっては『日常』
天変地異は日常では発生しない事態が稀に起こる為に油断した人々に甚大な災害を引き起こします。2011年の東日本大震災も1000年に一度の地震が起こったと言われていますし、上記の記事にある最近の異常高温・異常豪雨も1000年に一度、との表現が飛び交っています。
ただ、1000年に一度来るものは、10万年の期間で見ると100回起こるということです。寿命が100年足らずの人間の感覚では、1000年に一度のものは自分が生きている間にお目にかかる確率は低い。ただこれは人間目線での話で、地球目線で見ると別の景色、別の日常が見えてくるはずです。
地球の日常に対して『科学的に考え確率を重視する』姿勢
我々人類は地球で生きていますので、地球環境が壊れると生きていけません。また人類の力では地球環境をコントロールするのは不可能です。人類目線で人類の都合だけで考えて行動しても、地球は人類を忖度などしません。地球は自然界のルールに沿って物理学のストーリーを刻んで行くだけです。
ですから人類が自分の都合だけで地球環境を破壊すると、必ず自然界にしっぺ返しを食らうことになります。現実的に人類が放出する二酸化炭素で地球温暖化が進んでいるのは、人類が自分の首を自分で絞めている以外の何物でもありません。
そんな地球で人類が将来にわたって幸せに生きていくためには、地球と共存していかねばなりません。
地球と共存する為に人類ができること、それは相手先目線に立って考え行動するということです。相手先、つまり地球の目線で見て人類がどうすべきかを考えねばなりません。地球目線で考えるとは、つまり科学的に考えるということになります。
人類が地球目線を忘れ科学を無視して人類の都合だけで行動するとどうなるかについては、日本人は2011年3月11日、東日本大震災・福島第一原子力発電所の爆発事故で、取り返しのつかない経験をすることになりました。
Gooニュース 「津波の高さの想定を下げろ」原発事故を招いた東電副社長の一言 2018/10/26 05:00 https://news.goo.ne.jp/article/mag2/nation/mag2-374148.html
科学を無視ぜず15.7メートルの津波の可能性を示唆された段階で東京電力がその対策を打っていれば、大震災の発生は防ぐことはできないものの、その後に続く原発爆発という取り返しのつかない大事故は防げたはずです。
人間は脳の働きでストーリー/虚構を構築する能力を得て世界を支配するに至ったことは以下に書いた通りです。
ただ、そんな人の虚構/ストーリーの能力でも、物理現象に影響を与えることはできません。地球の日常に対して人間のストーリーを構築していくときに忘れてはならないもの、それは、
『科学的に考え確率を重視する』
ということではないでしょうか。
科学的に考えて確率を重視する人が構築した『ストーリー』は、科学を無視する人が作った『虚構』が陥れる人の不幸を解決する道を示してくれます。
異常気象が常態化するなど日々変化する自然環境を生きていく上で、虚構に捕らわれず『科学的に考え確率を重視する』姿勢を常に忘れずにいたいものです。
それでは。
2 thoughts on “『異常』気象を『日常』として見る目線”
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